クスリのアオキ本社

KUSURI NO AOKI HEAD OFFICE

自然を感じられるコミュニケーションコア

石川県白山市を拠点にする「クスリのアオキ」の新本社の計画である。クライアントが、将来の企業の成長に柔軟に対応でき、社員一人ひとりの顔が見える環境を求めたことから、「ビッグプレートオフィス」の提案を行った。

70m×48m、ワンフロア約3,300㎡の低層3階建とし、2・3階の四周は大型ガラスファサードで覆うことで、名峰白山を望み、周囲360°の景色をとり込むオフィスとした。ファサードは大庇とルーバーの重なりが水平ラインを強調し、ガラスと自然石の組み合わせによってランドマークとなるデザインとなっている。

2・3階の南北両側に奥行き16mの無柱の約1,100㎡のオフィス、中央部分に2つの中庭を挟み込んだ空間構成である。従来のような閉じられたコアに階段やエレベーターを設けず、自然が感じられるコミュニケーションコアをつくり、低層を生かした2つのオープンな大階段と中央2基のシースルーエレベーターという最小限の垂直動線とした。また、中庭に面して、上下階をつなぐ半屋外空間とステップテラスと南北のオフィスを結ぶナレッジスペースを設け、社員が出会う頻度を高め、コミュニケーションの活性化を図っている。

外周の3mの庇は執務空間への直射を抑制しながら、中央のステップテラスがオフィスの中央部と下階まで光を導く。冬季日照の少ない北陸でも、明るさを最大限に享受できる環境となっている。

Location

Hakusan, Ishikawa

Year

2019

Category

Office

Structure

Steel Frame

Landscape Design

Studio Terra

Construction

Daiwa House Industry

Architecture

Kume Sekkei + Tetsuo Kobori Architects

Photograph

Tahahiro Arai